映画『ウィキッド』後編を見てきました。
前編を見たときにも感想を書いたのですが、後編を見たことでストーリーの理解が深まった部分や、改めて感じたことがいくつもありました。音楽や衣装、映像の素晴らしさはもちろん、物語の描写で気になった点や、楽曲を通して感じた発見なども含めて、個人的な視点から感想を書いていきたいと思います。
※この記事には映画『ウィキッド』後編のネタバレが含まれます。
音楽・衣装・映像はやはり素晴らしい
まず、音楽がとても良く、衣装も可愛く、映像も素晴らしかったです。特にグリンダの部屋は最高に彼女らしい部屋だったし、彼女の幼少期の部屋やネッサの執務室のデザインも最高でした。
また、映画館で聞く音の迫力も今回印象的でした。低音の響きまでしっかり感じることができ、改めて映画は映画館で見るのも良いものだと感じました。
私と『ウィキッド』の最初の出会い
私が初めて『ウィキッド』を見たのは、今から約20年前の劇団四季の舞台。
その後、ブロードウェイに行く機会もあったのですが、その時は『ウィキッド』ではなく、『アラジン』や『We Will Rock You』といった別のミュージカルを見てしまいました。
今思えば、その時に観ていればオリジナルキャストを見ることができたかもしれないので、少しもったいなかったなと思います。
映画ならではの細かい描写で物語を思い出す
今回映画を見て、「そうそう、こういう話だった」とストーリーを思い出すことができました。映画ならではの細かい描写によって、物語がより分かりやすくなっている部分もありました。
特にラストのどんでん返しについては、象徴的なキーアイテムが何度も登場することで、「もしかしてこういうことなのでは」と想像しながら見ることができました。(エルファバの父親が誰なのかを示唆するような演出がよかったですね)
ストーリー面で少し物足りなかったところ
ただ一方で、『オズの魔法使い』の物語をしっかり理解していなかったため、「たしかこういう話だったはず」と補完しながら見ている場面もありました。
今回の映画は前編・後編の二部作になっていますが、歌やダンス、衣装は素晴らしかった一方で、ストーリー面では少し物足りない部分も感じました。
例えば、エルファバがなぜ戦いを辞める決意をしたのかについてはあっけなく、そこまで彼を大切に思っていたっけ?という疑問が大きかったです。
二部作にするのであれば、そのあたりの物語の展開をもう少し深く見せてほしかった、というのが正直な感想です。歌や映像、衣装の魅力が強い分、少しそれに頼っているようにも感じました。
「あのシーンはどこ?」と思った場面
公開前の映像で、フィエロとボックの上半身の「ムキムキ対決」のようなシーンを見た記憶があり、「あのシーンはいつ出てくるのだろう」と思っていました。しかし、結局そのシーンは本編には登場しませんでした。(大正解だったと思います)
ピクニックのシーンもありましたが、楽しい学生時代のワンシーンを描く場面なのだと思いつつ、少し中途半端な印象もありました。
物語の理解で少し迷ったポイント
ストーリー面では、いくつか気になる点もありました。
例えば、
- ネッサは単純に悪い人物過ぎる?
- ボックがブリキ人間になった理由は、ネッサの呪文の失敗をエルファバが救おうとした結果?
- 怖がりのライオンはエルファバに助けられたはずなのに、なぜエルファバにさらわれたと思っているのか
- マンチキン国の人たちが短絡的(感情的で後先を考えない)に描かれすぎている?
といった、物語の重要なポイントが最小限の描写にとどまっていた印象があります。そのため、「自分の理解はこれで合っているのだろうか」と考えながら見ている部分もありました。
もしかすると、2回目を見るとまた違った理解ができるのかもしれません。
個人的に一番のツッコミどころ
個人的に一番のツッコミどころだったのは、キアラ・セトルが出演しているのに歌わないことです!!!!!
後半で登場する時間も1分ほどしかなく、歌うシーンもありませんでした。後半も役柄としては寮母のような立場で、グリンダの結婚式の場面に登場していたと思います。
出演するのであれば、ぜひ歌を聴きたかったというのが正直なところです。『グレイテスト・ショーマン』で「This Is Me」を歌った彼女の存在感を考えると、歌唱シーンがないのは少しもったいないと感じました。
何度も見ることで理解が深まりそうな映画
とはいえ、この映画は一度見て終わりというより、何度も見ることで理解が深まるタイプの作品かもしれません。
いわば「スルメのような映画」で、繰り返し見ることで「ああ、こういうことだったのか」と気づく部分が増えていくのではないかと思います。
総合的には、とても良い映画だったと思います。
楽曲を通して感じた新しい発見
楽曲についても印象的でした。
エルファバやグリンダの新しい楽曲もありましたが、やはり一番感動したのは、私が昔から大好きな「For Good」です。本当に素晴らしい曲でした。
一方で、エルファバの「No Good Deed」の訳し方は、「なるほど、そう訳すのか」と感じる部分があり、とても勉強になりました。
留学を終えてからは英語の勉強をほとんどしていませんでしたが、『ウィキッド』の曲はずっと好きで、サウンドトラックを長年聴き続けていました。
そのためメロディーはすべて耳に馴染んでいるのですが、映画版を聞いたことで単語の意味や発音について新しい発見がいくつもありました。
「この単語はこう発音するのか」
「ここではこういう意味になるのか」
そういった気づきがあり、20年以上聴き続けている曲でも、まだ新しい学びがあることに驚きました。
以前は聞き取れなかった言葉が、歌う人が変わったことで聞き取れるようになったり、似ている単語だと思っていたものが実は違う言葉だったと気づいたりと、新しい発見がたくさんありました。
そうした意味でも、この映画をきっかけに、また英語の勉強を再開してみようという気持ちになりました。

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